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Prusa MK3Sの運用レビュー【家庭用3Dプリンターとして最良の選択肢】

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Prusa MK3Sの運用レビュー【家庭用3Dプリンターとして最良の選択肢】

こんにちは、3Dプリンター使いの東方です。

この記事では3Dプリンター、Prusa MK3のレビューをします。

3Dプリンター遍歴紹介

まず、前提となる僕の3Dプリンター経歴をお知らせしておきます。

なぜ自分の遍歴を紹介するかというと、別に3Dプリンターマニアじゃないよっていうのを強調したいからです。

下記の通りです。

・2014年 Genkei(現Magnarecta)のatomの組み立てワークショップに参加、同年2台目も入手
・2015年 atomの2台目を出張ワークショップ用に折り畳み式に改造
・2016年 GeeetechのRostock(デルタ型)、Prusa i3 (Prusa型のクローン)を組み立て
・2017年 Geeetechの3Dプリンター2台を入手
・2018年 Prusa MK3を組み立て、同年もう1台入手(アップデート後のMK3S)
・2018年 Foldarap(折畳型3Dプリンター)自作
・2019年 Prusa MK3SとMMU2.0をセットで入手
・2020年 Prusa Miniを3台入手、1台を手元、2台を3Dプリントサークル会員さん貸出用にて運用中

いや、マニアだろってツッコミが出そうですが(笑)。

しかも、なんかほかにも何台か持ってます。

あんまり使えなくて記述してない…。

まともに使えていたのはatomだけでしたね。

中華製の3Dプリンター組み立てキットは、ゴミとまでは言わないけど、仕事で常用するにはけっこうつらいシロモノでした。

なんでこんなに紆余曲折してるかっていうと、3Dプリンターを買った状態できれいにプリントできることを求めて続けている、ということなんですよ。

昔使っていた3Dプリンターは微調整やら何やらほんとうにめんどうであった…。

余計な改造や工夫なしできれいに3DプリントできるPrusa

「組み立てた状態で、プリントしたものがきれいである」というのが僕が3Dプリンターに求めている要素です。

この記事読んでいるあなたにとっても、きっとそうなんじゃないかな…きれいにプリントできるっていうことはそもそも当然で、そのうえで、価格帯や使ったことのある人の意見で決めたい、という感じでは。

購入した状態、組み立てた状態で、すでに安定してプリントできることっていうのは、2020年後半になって、いろーんな3Dプリンターが出てきていて、最低条件になってきています。

2017年ごろに手に入れた中華製でかつ組み立てタイプの3Dプリンターは、組み立ててもプリントできないっていうか、組み立てがプリントの始まりではないというのがありました。1万円台の格安系の3Dプリンターは現在でもそうだと思いますね。

そのうえで、PrusaMK3Sを推していく、理由を説明していきます。

Prusa MK3Sの良いところを3つ紹介

1.組み立てが(比較的)簡単

僕はReprapをもとにした自作3Dプリンターや、組み立てキットばかり買ってきたので、それに比べたら格段に簡単です。しかも部品のクオリティがとても高いです。

組み立てやすさ、良質なパーツ精度、シンプルだけど堅牢な構造。

いまFDMタイプ、熱溶解積層方式の3Dプリンターを買うならこれ一択です。あらゆる意味で、他をお勧めしません。

2.いろんな材料に対応している

最近の3Dプリンターは結構「いろんな材料を使えまっせ」というのが売り文句になっていますが、Amazonの商品説明をよーく見てるとほんと?と思うことも多い。

一方で、低価格帯の3DプリンターはPLAしか使えません、という割り切ったものが多い。

3Dプリンターちょっと使ってみたいくらいだったら、安かろう、悪かろうで良いですけどね。

幅広くモノづくりを視野に入れたとき、いろんな材料が確実に使えたほうが便利なはず。

TPU、PETGはもちろん、PCブレンド(ポリカボ)も余裕でプリントできます。

3.造形スピードが速い、4倍速い

スライスソフトウェアにもよるっちゃよるんですが、速いんですよ。

造形物のきれいさとトレードオフにはなりますが、安定してハイスピードプリントに耐えてくれます。

60mm/secとかはまず余裕です。80mm/secもギリギリ耐える。100mm/secとかまでやるとちょっと苦しい感じはあるけど…。

僕が作っているキャンディーダイスは、プリント時間が、4時間(Kisslicerとatom)から1時間(Simplify3DとPrusaMK3)程度、1/4になりました。

造形スピードを速くしても安定している、というのは大きいですね。急な納品依頼にも落ち着いて対応できるようになりました。

もしPrusa MK3Sが選択肢から外れる場合

リファレンスが基本的に英語

トラブルがあったときとか、何か手を加えたいとき、参照することになるのはほとんど英語の情報です。

まぁReprapっていう自作系の3Dプリンターのほとんどは英語の文書が読めることが前提ですけどね。

英語アレルギーが強い人には向かないかも…

機械苦手だったらつらいかも…

ドライバー、ナット、ボルト、配線というこれらの言葉になじみがある人でないと、結構つらいかもしれませんね…。

はんだ付けとかはないので、プラモデル感覚で機械を組み立てていくのに抵抗がなければ大丈夫です。

動画レビュー

2021年より、微力ながらPrusaジャパンのお手伝いとして、Prusa3Dプリンターを普及推進する活動をすることになりました。第1弾となるレビュー動画を作りましたので御覧ください。

以上、参考になれば幸いです。

僕の熱溶解積層式の3Dプリンターの旅は、PrusaMK3シリーズが最終地点でした。他のメーカーのものはもう買いません。Amazonの格安系の3Dプリンターも、おそらく安物買いの銭失いになるでしょうね。

ではまたお会いしましょう!

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  • この記事を書いた人

東方ヒデキ

3Dプリンターで競技ヨーヨーを作り続けて6年の職人です。3Dプリンターを自由に心置きなく楽しく使える人を増やしたいので、YouTubeとメルマガで実体験に基づく3Dプリンターの運用ハウツーをお伝えしてます。

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